手間暇かけて・・・
コツコツと・・・

藤伐(ぎ)り(採集)

山野に自生する藤の蔓をできるだけ長く刈りとる。

藤剥(へ)ぎ

蔓が乾燥しないうちに木槌などで叩いて皮を剥ぐ。
次にアラソ(中皮の繊維質部分)を剥ぎ取り十分に乾燥させる。

灰汁(あく)炊き

アラソを水に浸して柔らかくし、そこに木灰と少々の石灰を入れ、約四時間炊く。

藤こぎ

炊きあがったアラソを流れのある水(川)でコウバシでしごき、木灰や不純物などを落とす。
※コウバシとは、竹でできた道具

熨斗(のし)入れ

繊維を柔らかくして滑りをよくするため、米ぬかを溶かした湯に浸す。
その後、竹竿などに掛けて乾燥させる。

藤積(う)み

丹後藤布

繊維を糸に適した太さに裂いて、結び目を作らず積んで1本の糸にする。

撚(よ)り掛け

積んだ糸を湯に浸して柔らかくし、糸車で撚りを掛けてさらに強い糸にする。

整経(へばた)

丹後藤布

整経台(へだい)の決められた経を使用して本数をそろえる。

機(はた)織り

丹後藤布

経糸は毛羽立ちを防ぐために水で濡らしながら、緯糸は巻いて杼(ひ)の中に入れて織る。
※杼(ひ)とは、糸を入れて経糸との間をくぐらせる道具。シャトルとも呼ばれる。